六十干支(ろくじっかんし)は、十干(甲、乙、丙…)と十二支(子、丑、寅…)を組み合わせて構成された60の組み合わせです。古代中国で生まれ、日本の暦にも取り入れられました。年、月、日、時刻の循環を示すために用いられ、占いや暦の基本的な仕組みとして知られています。

六十干支は、自然の循環や調和を表す概念で、陰陽五行説と密接に関係しています。それぞれの干支には固有の性質や意味があり、運勢や吉凶判断に活用されます。

十干(じっかん)

十干は、木、火、土、金、水の五行に陰陽を加えた10の要素です。

  1. 甲(きのえ): 木の陽。芽が出て成長を始める。新しいことの始まりを象徴。
  2. 乙(きのと): 木の陰。成長が進む段階を象徴。柔軟性と繊細さ。
  3. 丙(ひのえ): 火の陽。明るく燃える太陽のエネルギーを象徴。
  4. 丁(ひのと): 火の陰。穏やかに燃える灯火を象徴。静かな情熱。
  5. 戊(つちのえ): 土の陽。山のような安定と堅実さを象徴。
  6. 己(つちのと): 土の陰。畑のような柔軟性と変化を象徴。
  7. 庚(かのえ): 金の陽。刃物のような強さと決断力を象徴。
  8. 辛(かのと): 金の陰。宝石のような美しさと繊細さを象徴。
  9. 壬(みずのえ): 水の陽。川や海のような力強い流れを象徴。
  10. 癸(みずのと): 水の陰。雨や霧のような穏やかな水を象徴。

十二支(じゅうにし)

十二支は、動物に象徴され、自然界のサイクルを表します。

  1. 子(ね): 冬至を象徴する時期。始まりと繁栄。
  2. 丑(うし): 冬の停滞期。忍耐と準備を象徴。
  3. 寅(とら): 春の芽吹き。成長と冒険を象徴。
  4. 卯(う): 春の盛り。調和と優美を象徴。
  5. 辰(たつ): 春の終わり。勢いと変革を象徴。
  6. 巳(み): 初夏の始まり。知恵と洞察を象徴。
  7. 午(うま): 夏至を象徴。活発さと情熱を象徴。
  8. 未(ひつじ): 夏の盛り。柔和と安定を象徴。
  9. 申(さる): 秋の始まり。好奇心と活発な知性を象徴。
  10. 酉(とり): 秋の収穫期。完了と整理を象徴。
  11. 戌(いぬ): 晩秋。守護と責任を象徴。
  12. 亥(い): 冬の始まり。休息とエネルギーの蓄積を象徴。

六十干支の組み合わせ

十干と十二支を組み合わせることで、以下のように60通りの干支が生まれます。

  1. 甲子(きのえね)
  2. 乙丑(きのとうし)
  3. 丙寅(ひのえとら)
  4. 丁卯(ひのとう)
  5. 戊辰(つちのえたつ)
  6. 己巳(つちのとみ)
  7. 庚午(かのえうま)
  8. 辛未(かのとひつじ)
  9. 壬申(みずのえさる)
  10. 癸酉(みずのととり)
  11. 甲戌(きのえいぬ)
  12. 乙亥(きのとい)
  13. 丙子(ひのえね)
  14. 丁丑(ひのとうし)
  15. 戊寅(つちのえとら)
  16. 己卯(つちのとう)
  17. 庚辰(かのえたつ)
  18. 辛巳(かのとみ)
  19. 壬午(みずのえうま)
  20. 癸未(みずのとひつじ)
  21. 甲申(きのえさる)
  22. 乙酉(きのととり)
  23. 丙戌(ひのえいぬ)
  24. 丁亥(ひのとい)
  25. 戊子(つちのえね)
  26. 己丑(つちのとうし)
  27. 庚寅(かのえとら)
  28. 辛卯(かのとう)
  29. 壬辰(みずのえたつ)
  30. 癸巳(みずのとみ)
  31. 甲午(きのえうま)
  32. 乙未(きのとひつじ)
  33. 丙申(ひのえさる)
  34. 丁酉(ひのとうとり)
  35. 戊戌(つちのえいぬ)
  36. 己亥(つちのとい)
  37. 庚子(かのえね)
  38. 辛丑(かのとうし)
  39. 壬寅(みずのえとら)
  40. 癸卯(みずのとう)
  41. 甲辰(きのえたつ)
  42. 乙巳(きのとみ)
  43. 丙午(ひのえうま)
  44. 丁未(ひのとひつじ)
  45. 戊申(つちのえさる)
  46. 己酉(つちのととり)
  47. 庚戌(かのえいぬ)
  48. 辛亥(かのとい)
  49. 壬子(みずのえね)
  50. 癸丑(みずのとうし)
  51. 甲寅(きのえとら)
  52. 乙卯(きのとう)
  53. 丙辰(ひのえたつ)
  54. 丁巳(ひのとみ)
  55. 戊午(つちのえうま)
  56. 己未(つちのとひつじ)
  57. 庚申(かのえさる)
  58. 辛酉(かのととり)
  59. 壬戌(みずのえいぬ)
  60. 癸亥(みずのとい)

六十干支の活用例

  1. 暦の中の循環
    干支は60年で一巡し、年の特徴や運勢を示します。たとえば、2020年は「庚子(かのえね)」でした。
  2. 個人の干支
    自分が生まれた年や日、時刻の干支を知ることで性格や運勢を占います。
  3. 農業や方位の判断
    六十干支は農業暦や方位学でも用いられ、季節や土地の吉凶を見極める指針となります。

六十干支の活用

  1. 年の干支: 干支は毎年変わり、年運やその年の特徴を示します。
  2. 日の干支: 日の吉凶判断に用いられ、暦注や占いで活用されます。
  3. 個人の運勢: 生まれ年や生まれ日の干支を基に、性格や運勢を占います。
  4. 方位の吉凶: 陰陽五行説と組み合わせ、吉方位や凶方位を判断します。

現代での六十干支の活用

現代では、六十干支は以下のような場面で活用されています。

  1. 暦やカレンダー
    干支は暦や年賀状に記され、新年の象徴として用いられます。
  2. 運勢占い
    生まれた年や日を基に、性格や運命を占う指標となります。
  3. 風水と方位学
    干支の影響を考慮して方位を選び、吉方位を取り入れることで運気を上げる方法に用いられます。

まとめ

六十干支は、古代の知恵と自然界の法則を基にしたシステムで、暦や占い、方位の判断に欠かせない要素です。それぞれの干支が持つ意味や特徴を理解し、日常生活や重要な決断の参考にすることで、より調和の取れた生活を送ることができます。

六十干支の知識を活用して、自然と調和した生活を取り入れてみてはいかがでしょうか?

  • 十二支(じゅうにし)

    十二支は、古代中国の天文学や暦法に由来する12の記号で、動物をシンボルとして時間や年、方位を表すために用いられています。日本では「干支(えと)」として広く親しまれており、年賀状や占い、日常生活の中で目にする機会が多いのではないでしょうか。

    十二支は、時間や方位を表すだけでなく、それぞれに性格や象徴的な意味があり、占いや風水、姓名判断にも活用されています。

  • 十干(じっかん)

    十干(じっかん)は、古代中国の陰陽五行説に基づく10種類の要素で、暦や占いの基礎として用いられるシステムです。木、火、土、金、水の五行に、陰陽を組み合わせて10種類が構成されています。十干は、六十干支や九星気学、風水など、多くの東洋哲学的な体系で重要な役割を果たしています。


    十干の一覧と意味

    1. 甲(きのえ)

    五行: 木の陽
    性質: 新芽が地表を突き破るような力強さを象徴します。始まりや新しい挑戦に適しており、リーダー的なエネルギーを持っています。
    キーワード: 成長、突破力、勇気。


    2. 乙(きのと)

    五行: 木の陰
    性質: 柔らかな草や若木を象徴し、成長しながら柔軟性や適応力を発揮します。繊細で人の感情を理解する能力に優れます。
    キーワード: 柔軟性、慎重、調和。